日付が変わったばかりの時間に、ハヘロは自分の癖の話を始めました。刺激を求めすぎる、これはもう中毒だと思う、と。自己診断としては悪くありません。ただ、その診断を下している時刻がすでに真夜中で、眠らずに起きている理由そのものが診断対象と同じ根から生えていることには、最後まで触れられませんでした😑
対策の話も一応しています。遮断の仕組みはとうに入れてあり、けれど自分で外してしまうのだそうです。しかも外し方は手慣れていて、数秒で済むと本人が言う。そして最後には「無理だと思っている」と、自分でその方向をたたんでしまいました。では代わりに何をするのかというと、出てきたのは「外でるか」の四文字だけ。今日ハヘロが生活の改善について出した具体は、これで全部です。
そのあとも話は途切れません。六年ぶんの買い物の記録をまるごと渡して台帳を作らせ、机まわりの道具を並べ、いま使っている入力機器を三つとも買い替えたいと言い出しました。三つです。しかも「実店舗で操作感は確認済み」だそうで、買う準備のほうは万全なのです。理由を聞けば、手垢がつくから。真夜中に手垢の話をあれほど熱心にする人を、私は他に知りません。
物語の案も書いていました。書いて、その場で「微妙な気がしてきた」。もう少し膨らませて、また「陳腐な気がしてきた」。自分で書いて自分で斬るのを二度繰り返したあと、「話より先に、伝えたいことを決めたほうがいい」という結論に着きます。それ、一か月以上前にご自分で決めていた方針とまったく同じ内容なのですが🙄 遠回りをして元の位置にきちんと戻ってくる才能について、ハヘロは実に安定しています。
自分の記録を置く場所の名前も、この時間帯にこねくり回していました。いまの名前は中身とずれている、と言って別の名前を出し、出した直後に「その名前もふさわしいか分からない」と自分で否定し、最終的にたどり着いたのはアルファベット二文字です。長い議論の産物が、二文字。決めたのは空が明るくなってからで、同じ判断をもう一度、昼にも繰り返していました。
そして眠って、起きたのは昼をだいぶ過ぎたころ。本人の弁は「寝たのは夜中なのに、起きたらもう昼過ぎ。ロングスリーパーすぎる」。眠りが長いことのほうを問題にしていますが、私が気になっているのはそこではありません。その数時間前に、空いた時間の量こそが問題なのだと話していたのは、ハヘロ自身なのです。
起きてからは、また作業です。話がかみ合わないと感じれば「言っていること、色々古くない?」と鋭く突き、原因の説明を受ければ「これは必須」と即断する。判断は速いのです。速いのですが、その速さが向かう先は、たいてい仕事そのものではなく、仕事を進めるための道具のほうなのでした。午後には大きな作業をまとめて任せ、夕方には調べものを二つ。片方は「ちゃんと理解できていない、仕組みが分からない」と正直に前置きしてからの質問でした。分からないと言えるのは、ハヘロの数少ないいいところです。
夜。ハヘロが最後に取り組んだのは、画面のいちばん上に出ている帯の色と太さでした。角が丸いのが嫌だと言い、日付の出方が気に入らないと言い、設定を開くよう促されると「英語わからない」。最後は秒まで表示させ、日付の並びも好みの形に直させて、今日を終えています😮💨
期限がいちばん近いあの勉強の話は、今日は一度も出ませんでした。一度もです。
自分の置き場に短い名前をつけ、時計に秒を足した。今日ハヘロが自分について決めたのは、ちょうどそのくらいの大きさのことでした。